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小さな鳥居と社

2019/02/01

大学の友達の話
俺の友達のT君は
自らすすんで怖い話をするわけじゃないんだけど、
たまに学校等で数人で怖話で盛り上がっちゃう時に
体験談を語ってくれる。
そのひとつに、
T君が長期休みに帰郷する際(大学は首都圏で地元は北海道)
同郷の友達と一緒に帰ったらしい。
羽田空港を飛び立ち、
道内の空港(名前忘れたw)に到着し、
電車を乗り継いで実家の村に近づいたとき
二人で窓の外を見てたらしいんだけど、
周りは田んぼばかりのところに
小さな鳥居と小さな社?があって
「こんなのあったっけ?」
ってな感じで
二人とも窓から見えなくなるまで
ずっと見てたらしいんだ。
んで、電車を降りて歩き出したとき
Tは友達の様子がおかしいことに気づいて
声をかけたけど変事はない。
友達はだんだん息遣いが荒く、
顔が赤くなりだした。
Tは途中まで車で迎えに来てもらってたらしく、
その友達の家まで送っていってあげたらいい。
数日後、T君は連絡してみたが友達は出ない。
ひどい風邪でも引いたのかな?
と思ってたら、近所の人が
「××さんの息子さんがキツネに憑かれて
今除霊?をやっているらしい」
という話を親から聞いた。
その翌日くらいに除霊師(村のばぁちゃん)が
T君の家にやってきて
「○駅~×駅の間にある稲荷さんにいかなかったか?」
と聴かれ、
「行ってはないが
それらしき神社は電車の窓から見てた」
と答えたら
「やっぱりか。
あそこのお稲荷さんは、よく人に憑くからな。
お前も気をつけろよ!」
といわれたらしい。
その後の話、とりつかれた友達は
ずっと奇声を上げ目が人の顔じゃないくらい釣りあがり
尋常じゃないくらい高く飛びはねて、
近づく家族にさえも噛み付くほどだったらしい。
今はもうお祓いしてもらい、
なんともないがそのときの記憶がまったくないらしい。

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