坊さんの幽霊
2019/01/22
先日、家のリビングで友達から借りた、
『本当にあった呪いのビデオ』観てた。
そしたら母親も何それって感じで観だしたんだけど、
胡散臭いとか言いながらも結局最後まで観てた。
そしたら母親が突然、
「そう言えば、坊さんの幽霊ってヤバイらしいよ」
と言い出した。
聞いた話全部書くと長くなりすぎるのである程度要約すると、
母の祖母(俺にとってはひいお祖母ちゃん)は霊感があったらしく、
いわゆる見える人だった。
母が子供の頃、遊んでいて帰りが遅くなると祖母に、
「あんまり遅くまで遊んでると、
坊さんの幽霊にあの世に連れてかれるよ」
と脅かされてた。
ある日、
「坊さんの幽霊って何?ホントに居るの?」
と聞いたら、祖母が厳しい顔で、
「坊さんの幽霊はそんなに居ない。
大抵死んでも成仏するか、徳の高い神様みたいなもんになる。
でも、中には理由はわからんけど、化けて出る奴も居る。
そういう奴は危ない。
生前修行してたせいなのかわからんけども、とても力が強い」
そして祖母が悲しそうな顔で母にポツリと、
「あたしには妹が居たんだけどね、子供の頃連れて行かれた」
と言ったそうな。
俺が
「うわ、マジで?」
と聞くと母親は、
「本当かどうかは知らないよ。
その時まだ子供だったけど、
それでもそれ以上聞ける雰囲気じゃなかったし、
それでもやっぱ気になってて、
お祖母ちゃん亡くなった後に母さんに聞いたら、
お祖母ちゃんに妹居て、幼いころに亡くなったのはホントらしいよ。
ただ、病気で亡くなったって話らしいけどね。
母さんもよく坊さんの話は聞かされてたって言ってたけど、
妹が連れて行かれたってのは聞いたこと無かったって驚いてたな」
結局、母親はこれ以上のことは知らないらしいし、
ひいお祖母さんは勿論、
祖母も2年前に他界しちゃってるんで、
これ以上は調べようがない。
でも、そういう話とは無縁な一家だと勝手に思ってたんで、
なんか感慨深かった。