インターフォンが鳴る
2018/12/31
元上司のKさんから聞いた話をしますね。
Kさんが実家を出て、
1人暮らしを始めたばかりの頃のことだそうです。
引越し先は、賑やかな駅前から
路地を1本入った閑静なマンション。
仕事から帰って、疲れて早く寝た日のことだそうです。
夜中の2時過ぎに布団の上を
ボカボカッと乱暴に叩かれて
飛び起きたというんです。
もちろん彼1人でした。
複数の手の感触があまりにリアルで気持ち悪かったけど、
またすぐに寝てしまったとか。
その後すぐに彼は会社を辞めて
フリーランスになったんですが、
自宅で仕事をしているときに妙なことに気づいたそうです。
昼間にインターフォンが鳴るので覗くと誰もいない。
エレベーターに続く廊下は長くて
(わたしも遊びに行ったことがあるのですが)、
人がすぐに立ち去れるような立地ではありません。
そんなことが続くので注意してると、
たびたび近隣でもベルが鳴って、ほかの住人が
「あれえ、おかしいなあ」
とか言ってる声を聞くそうです。
後から知ったのですが、
Kさんのマンションの裏は火葬場なんですよ。
「多分、通り道なんだろうなあ…」
実家が神社のKさんは鷹揚なのか・・
平気な感じでそう言ってました。
その後も、たびたび夜中に部屋の中を
人が歩くような気配を感じるといいます。