足が熱い
2018/12/09
友人Sの友人の体験談。
要するに俺にとってはただの他人。
Sの友人達が肝試しと称して、
地元でもかなり有名な病院の廃墟だか城跡だかに行ったらしい。
なんで、病院か城跡かっていうと、
2回目に話を聞いた時、
そのロケーションが違っていたから。
ネタの可能性も高いが、
その際に起きた事件は事実らしい。
とにかく、肝試しに廃墟らしき場所に行った、と。
何事もなく探索を続け、
怖さも和らぎ、笑いながら廃墟内を巡っていた時。
ある一室に入り、
何かないかと物色していたら急に周囲に人の気配。
見えないけど人の気配。
全員霊感はないが、出たなと思ったらしい。
ソレは入り口の前に陣取り、
出るに出れない状況だったらしい。
どうする?と云う感じで目配せし、
逃げる機会を伺っている間にも気配は増え、
遂に囲まれた。
逃げ道は背後の窓のみ。
ちなみに二階。
飛び降りた。
全員飛び降りた。
そして走った。
でも最後に飛び降りたヤツだけ足を押さえ蹲っている。
折れるような高さじゃない。
仲間が心配そうに駆け寄り声をかけると、
「足が痛い。熱い」
と言ったと云う。
担いで逃げた。
「ホントにそれで終わりかよ?」
最初にその話を聞いた時、
俺は冗談半分にそう言った。
そして時が経ち、
何か怖い話してくれとSに強請った時、
この話をお思い出し、
本当はどうだったの?って訊いた。
最初はしらばっくれていたが、
しつこく食い下がったらSはゆっくりと語り始めた。
足を痛がっていた友人は、
神経が切れ、不具になってしまったらしい。
最初に話を聞いた時はSは骨折だと言っていたのだが。
飛び降りる刹那、足が熱くなり、
そのまま着地したら、足が動かなかったそうだ。
病院に行って精密検査を受けたら、
外傷は無いのに神経だけ綺麗に切断されていたらしい。
鋭利な刃物で切られると、
痛いと言うより熱いと云われるのは本当だったんだね。
結局、今も松葉杖を突いて生活しているそうだ。
伝聞文章で申し訳ないです。
で、これ群馬の話なんだけど、
本当にこんな噂ある城跡か廃墟病院ってあるの?