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脅かすつもりが・・・

2018/11/02

親父と酒を飲んでたら、
おれ的にガクブルな話を聞かせてくれた。
記憶を頼りに書いたので、
読みにくいとは思いますが、
まぁなにとぞ穏便に。
おれの親父は…
はっきり言って自慢できるほどの親父じゃないorz
今でこそマジメに働いてオカンの尻にしかれてるが、
昔はかなりやんちゃな奴だったらしい。
話とはその当時に
実際に親父とその悪友さんたちが経験した話。
その日も親父は友達二人と三人で酒を飲み、
二人を乗せ、行くあてもなくブラブラと車を走らせていた。
一人は酒に酔ったせいか
後部座席でいつのまにかグッスリ。
残った前の二人で、
こいつ家に送るか?って話になったんだけど、
結局最後には親父が意地悪をしてやろうとか言いだして
酒の勢いもあってか、
そのまま地元で今も有名な心霊スポットの、
滝がある公園へと車を走らせた。
ひたすら続く真っ暗で狭く曲がりくねった道、
薄気味悪いなんてもんじゃない。
何度も帰ろうかと思いながらも
言い出しっぺが引き返すわけにもいかない。
結局親父達は公園へ到着してしまった。
駐車場から見える公園は、
手入れもされてないのか草木はボーボーで、
昼間には見えるはずの石碑にも車のライトは届かなかった。
車のライトを消してみるとまさに暗闇、
月明かりすら感じられなかった。
それでも二人であれやこれやと話をしてたら
ぼんやり目もなれてきた。
うっすら駐車場の全容が見える。
駐車場に止まってる車は親父の車以外一つも見えない。
そりゃ当然だわ、
こんなに薄気味の悪い場所には
よほどの馬鹿しかこない。
(実は馬鹿息子のおれも、
夜中に行った事があるがマジでやばい。
雰囲気のレベルが違いすぎる。)
車の外に出ようものなら
暗闇から無数の手が伸びてきて、
あちらの世界へ…ズルズルズルッ!
そんな想像を簡単にできてしまうほどの雰囲気の中に
親父達はいたわけ。
ま、マジで馬鹿な親父達は
後部座席でいまだ爆睡中の一人を残して、
当たり前のように車の外へ出た。
そのまま後ろのドアに隠れる様にしてしゃがみこみ、
車の両側から
バタバタバタバタバタバタバタバタッ!!
ってやったわけ
二人とも必死で笑いをこらえながら、
もいっちょ
バタバタバタバタバタバタバタバタッ
で、さすがにびびっただろって中を見たらまだ寝てる。
二人ともしらけて、
とりあえず後ろのドアから車の中に入って
両脇から寝てた人をかかえるように起こした。
馬鹿面で寝息をたててる友人を見て、
二人でまた相談。
『どーするよ?』
『おれもそろそろ気分悪くなってきたし…ぼちぼち帰r』
バタバタバタバタバタバタバタバタッ!!
え??
顔を見合わせる二人。
血の気がひき、顔色が一瞬で青くなる。
全身の毛が震い立つのを感じた。
バタバタバタバタバタバタバタバタッ!!
…………………固まったまま動けない二人。
言葉もない。
状況を整理できない。
理解できない。理解できn。理解できない。
とにかく逃げよう!!
そう思った瞬間寝てた友達が目をカッと見開いて
前を見ながらうあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああ!!!!!
って大絶叫
そこで親父は気を失ったらしくて、起きたら朝だった。
友達二人が前の席に座り、無言で車を走らせてた。
夢だった?とも思ったが今この状況、
雰囲気を見て簡単に推測できた。
あぁ夢じゃなかったと。
運転してるのは昨日ずっと寝てた人w
泣いてるのか?
ぶつぶつ言いながら…お経?
なむあみだぶつなむあみだぶつなむあみだぶつなむあみだぶつなむあみ…
隣の友人は何も言わずにただ車が走っていく道、
家へと続く道を真剣な顔で見つめてた。
親父が起きたことに気付いて少し笑って
三人でお祓いでも行こうなって。
それだけ。
また必死で前を見つめてた。
で、それから普通にそれぞれの家に帰ったらしい。
その後は三人とも異変も無くなんともない。
一人は病気で死んだけどそれも何年もたってから。
だからこの事にはたぶん関係無いと思う。
でまぁ親父の話は終わったわけ。
…いやいや、聞いてて気になったんだけど…
っておれが切り出す
『あぁ、寝てた奴が見たものだろ?そ、おれも見た……
…目だった…しかも赤色…血の色みたいなドス黒い奴で馬鹿でかい奴。
フロントガラスいっぱいの二つの真っ赤な目がじっとおれらを見てたんだよ』

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