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赤いおんな

2018/10/04

中2の時、2階の部屋でカーテン閉めて弟とタバコを吸っていた。
クソがしたくなったので俺はトイレへ行った。
そしてトイレから戻ると、弟がカーテンのスキマから外を見ている。
「どうした?」
と俺が聞くと
「兄貴、あの女だ。きっとそうだ」
という。
俺がこっそり覗いて見ると、赤いセーター・赤いスカート・赤いカバンを持った女が、こちらを見ている。(カーテンで俺たちは見えるはずがないのに)
しばらく、こっちを見ているとウチの犬が吠え出した。
すると女は、スタスタと歩き去っていった。
あの女とは、、、、、、、
オフクロは、ダイエットのため隣の家のオバサンと夜ウォーキングにいつも行っていた。
そのオフクロが2日前に青い顔をして帰ってきた。
「幽霊よ!幽霊!」
話はこうだ。
2人が歩き終わり家のそばまで着いた時だ。
前から男が自転車でとおりすぎた。
その時、誰もいないハズの後ろから
「すいません」
と声が掛かった。
驚いて振り返ると、そこには赤いセータ・赤いスカート・赤いカバンを持った女が立っていた。
「あの自転車の男が、何度も私の前をとおるんです。私恐くて。一緒に家まで行ってくれませんか?」
と女は言った。
そこで女性だけでは怖いので、隣のおばさんの旦那さんも一緒に行くことに。(ウチのオヤジは、まだ帰ってきて居なかった)
それから、しばらく歩き続けたが一向につかない。(近くだと言っていたので、車を使わなかった)
そして、とうとう最初に女が声を掛けてきた場所に、戻ってきてしまった。
オフクロが
「あなた、ここはさっきの場所じゃ~」
赤いおんなの姿は、どこにもなかった、、、、、、。
帰ってきたオフクロの話を聞いて、俺や弟、オヤジは笑い飛ばしていたが、まぁ~隣の夫婦も一緒だったから、ウソではないだろう。
からかわれたんじゃないの?ってことになった。
2階の部屋から、女を見た日から3日後。
俺はイヌの散歩で夜10時ごろ、近所を歩いていた。
そして、家のそばまで来た時、前からおとこが自転車に乗って俺の前を通りすぎていった。
「すいません」
この時ほどビックリした事は、14年間生きてきてなかったろう。
本当に、今の今まで後ろには誰も居なかったのだから。
おれは、振り向いた。
そこには、、、、赤いおんなが立っていた。
女が、何か言う前におれは
「いやだ!」
といった。
すると、おんなは去っていった。
アレ以来俺も家族も、あの赤いおんなは見ていない。

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