死を仮想体験
2018/08/19
小学生の頃の話
小学生の頃、5階建てのアパートに住んでいた
その頃よく夢を見た
自分が住んでいた3階のベランダから、下の植え込みの雨水管の蓋めがけて落ちる夢
いつも蓋にぶつかる前に汗だくで目が覚めた
多いときは1週間に5回は見た
小学校低学年の頃はこの夢を見て大泣きしていたが、高学年になると次第に
「またこの夢か」
という感じになっていた
高学年のある日も同じように、ベランダから落ちる夢を見た
「またか」
素直に落ちる俺、ここで目が覚めるんだろう・・・グシャ
目が覚めなかった衝突の瞬間、自分の首が180度曲がり、両の目は植え込みの向こうの桜の木を写していた
俺の血が流れ、雨水管の蓋の間から中へと滴る
俺は死を感じた
次の瞬間目が覚めた
なぜか俺はベランダにいた
そこで柵の下を覗いていた
下には俺の死体があった
そこで気を失った
次の朝母から叩き起こされた
ベランダで寝ていたらしい
その日、学校に行く前に下の植え込みに行って見た
上から見ることはあっても、マジマジと見たことはなかった
植え込みの下には、昨日夢の中で落ちたときに見た、ビールの缶が転がっていた