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開かずの教室にいる幽霊

2018/07/05

これは私が小学校5年生の頃の話です。
その小学校では毎年5年・6年の生徒が夏休みに学校に1日宿泊するという、お泊り学習がありました。
学習と言っても勉強をする訳でもなく、夕方に登校してきて校庭で集まってゲームをしたり、夜には豚汁やご飯を作って食べ、眠るのは校庭に立てたテントの中といった、お泊り会のような物でした。所で私達の学校には、先生達から「絶対に入るな」と言われている開かずの教室がありました。
その教室は3階の一番奥にあり、普段は鍵がかけられています。
過去に好奇心の強い男子生徒達が一度その教室に無理やり入ろうとしたらしいのですが、先生に見つかって大変怒られたそうです。
何やら噂ではあの教室で自殺した生徒がおり、その教室に入ると呪われるという話が生徒の間で流れていました。
入るなと言われると気になってしまうもので、私のクラスのA君、B君、C子、私でコッソリとお泊り学習の時に見に行ってみようという話しになりました。お泊り学習には先生も何名か付き添いますが、別のテントで寝ています。
各自そっと自分のテントを抜け出し1階の下駄箱に集まって、警備員さんに見つからないようにこっそり3階の開かずの教室へ向かいました。
その教室の前に来たのは初めてでしたが、何の変哲もない所なのにその教室の近くにいるだけで寒気がしたのを覚えています。
A君が扉を開けようと手を伸ばしたのですが、ふと「鍵が無いと入れないじゃん」と言いました。
盛り上がり過ぎて忘れていました、試しにB君が扉に手をかけたのですがやっぱりビクともしません。諦めて戻ろうとした時にA君が「窓が開いてる」と呟いたのです。
見てみると、先程までピタリと閉まっていたはずの教室の窓が、一部だけ少し開けられていました。
私たちは恐る恐る近づいて窓から教室を覗き込みました、すると奥の方で黒い影のような物が何やら動いているのが見えます。
よく見えないので身を乗り出してみると、動いていた物と目が合ってしまいました。
ソレは、目が落ちくぼみ口から舌を出し、天井から紐で首を吊って左右にゆらゆら揺られていました。
逃げようと思っても足が全くいう事を聞きません、するとその揺れていたのがピタッと止まり、ソレが「キャキャキャキャ!」と甲高い猿のような声で叫んだのです。
その瞬間A君が「逃げるぞ!」と言い、足も動くようになって必死にその場から逃げ出しました。急いで自分達のテントへ戻ると、同じテントで寝ていたD子とE子が起きてきて「顔が真っ青だけどどうしたの!?」と言ってくれました。
泣きながらさっき見た物の事を話すと、D子がテントについている窓のような所から学校を見ながら「ねぇ、あの教室だけ明かりがついてない?」と言ったのです。
見ると、そこは先程まで私達が居た開かずの教室で、そこだけが何故か明るく光っていました。
恐ろしくなってD子、E子と朝になるまで固まって過ごしました。
翌朝は先生も他の生徒も開かずの教室に明かりがついていた事なんて全く知らない様子で、余計に恐ろしくなりました。後日A君が、卒業生だというお姉さんから開かずの教室の話しを聞いたらしいのですが、あの教室ではかつて教師の首吊り自殺があったようなのです。
その教師は生徒からイジメられてノイローゼになり自殺し、以後あの教室に入った生徒は皆気が狂ってしまう子が多かったので、開かずの教室にしたそうなのです。
あの時私達が見たのは、その教師の幽霊だったのでしょうか。
もしかすると今でもあの教師は、開かずの教室にとどまったまま、生徒を待っているかもしれません。

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