ネット上に存在する不思議で怖い話を
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入ってきてる

2018/07/01

厨房の頃、塾の先生に聞いた話。
先生が塾の講師になって間もない頃、ある冬の夜に友人3人と遊んでいた。
で、午前1時くらいになって寒くなってきたから友人の中で一番部屋が広いAの家で泊まる事にした。
Aは親と住んでいるのだが、丁度親が泊まりで旅行していて自由に使えるらしい。
最初のうちはリビングで酒飲んで喋ったりしてたんだけど、そのうち一人の女の子(仮にBとする)が具合が悪くなったようでぶるぶる震え出した。
先生やAがどうしたのか聞いたところ、窓の側の木に人が立っている、という。
だがそこを見ても誰もいない。
Bは霊感が強く、冗談を言っている風にも見えなかったのでカーテンを閉め、そこでお開きになり、Aは風呂に入りBともう一人の女の子は部屋で寝ることにした。
先生はリビングで寝る事になり、布団を敷いて気分を紛らわせるためにオーディオを付けた。
そのオーディオは音量の調節がダイヤル式なのだが、電源を入れた瞬間に先生の目の前で勝手にダイヤルがぐいーんと回り、最大音量になった。
先生は訳が分からず唖然としていた。
その音で全員がリビングに集まってきた。
Aが慌てて音量を下げ
「お前音上げすぎだよ、時間考えろよ」
と言った。
「いや、俺は何もしてないのにこのダイヤルが回ったんだ」
先生は必至に弁解するが誰も信じない。
と、その瞬間再びダイヤルが勝手に回り始めた。
全員驚いたが、もう酔いにまかせてさっさと寝ることにした。
だがその時、Bがオーディオを指差しこう言った。
「コンセント抜けてるよ…」
更に次の瞬間、窓を閉めているのにカーテンがゆらゆら揺れ出した。
霊感の強いB以外の三人はもう口もきけず、がたがた震えていたらしい。
Bはリビングの中央に立ち、
「今部屋に入ってきてるからじっとしていて」
と言った。
三人は言われた通り動かずにいたのだが、その時先生は見た。
リビングの窓の反対側、廊下がありその先に玄関がある。
その玄関のドアのノブが自然に回り、ドアが開き、そのまま閉まったらしい。
Bが言った。
「今出て行った…」

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