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父を騙るモノ

2018/06/21

うちのママン喘息持ちで今の時期、相当ゲホゲホ具合悪いんだって。
で、私今、今まで使ってたお部屋を勉強部屋にして、隣のお部屋にベッドとかTV置いて寝室にしてるのね。
それを知らずにパパンが二階にあがってきて、(私は寝室にいたんだケド)パパンは勉強部屋をコンコンってして
「あ、誰もいない!あ、○ちゃんそっちの部屋に移ったの!?」
って言ってこっちのお部屋に来て、
「ママ具合悪そうだから近所の病院連れてくネ」
っていって
「ワカッター」
ってなったの。
私は寝室でTV見ながらパパンとママンの帰りを待ってたのね。
そしたら階段をゆっくり上ってくる足音が聞こえて、一瞬びびったんだケド
『あ~帰ってきた音に気付かなかったんだ』
って思ったの。
だけどコンコンって『隣の部屋』をノックする音が聞こえた。
パパンは私が寝室でゴロゴロしてるって知ってるんだから、
『パパじゃない!えっ誰!!』
って戦慄が走った。
でも間違いなくパパンの声で
「ママの体のことで話があるんだケド、あけてくれる??」
って隣のお部屋の前で言ってる模様。
でも
『さっき教えたばっかりなのにボケてるのかしら』
ってちょっとイラついて、
「あ~今忙しいから明日にしてくれるぅ??」
って叫んだ。
そしたら無言で階段を下りる音がした。
しばらくしてまた階段を上ってくる音がして、今度はちゃんと私がいる寝室のドアをノックして
「愛ちゃん、ママの事なんだけど」
って言ったんだケド、モウレツに眠かったから
「あ~ゴメンも~寝る~」
って言ったのね。
そしたらまた無言で階段を下りる音がした。
それでうっすら寝てたらまた階段を上ってくる音がして、ノック音がして
『またぁ!?』
って少し苛立ってたら、今度は勝手にギィ~~~ってゆっくりドアが開く音がした。
ドアに背を向けてねてたんだケド、
「もぅ!!勝手にあけないでよ、何!?」
って振り返ったら、誰もいなかった。
超パニくって
『幽霊がお部屋の中に入ってきた!?』
とか思ったんだケド、とりあえずダッシュでお部屋をでて、一階のリビングに駆け込んだら誰もいない。
他のお部屋にもいなくて、それどころか電気も暖房もついてなく、病院から帰ってきた形跡もない。
『え~~~さっきの誰~~~』
って怯えてるときに、今度は二階から階段をゆっくり下りてくる音がする。
『やだぁこっちにくるぅ~!!』
って恐怖が頂点に達して気を失った。
リビングで気が付いたら誰もいない。
恐いなって思ってたし、
『ママただの喘息だろうけど大丈夫かな!?虫のしらせとかだったりして』、と、かなり不安になってたらガチャンって玄関開く音がしてパパンとママンが帰ってきた。
「電気もつけないでなにしてるの??」
ってママンがちょっとあきれたように笑ったのを見て、安堵と恐怖からの解放で涙が出た。
夢だった気もする。
でも確実に二階の寝室にいたのに、リビングで目覚めたのはおかしい。

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