民宿の怪異
2018/06/05
うめき声オカルトキャンプトイレパニック学校自殺深夜電車お札着物
小学5年生の時、行事で日○に(一泊二日で)林間学校に行く事になった。
泊りがけの行事は初めてだったから、しおりを作ったりキャンプファイヤーの計画したり、クラスの皆はすごく楽しみにしてた。
林間学校当日、学校を出発して電車(確か踊り子号とかいうやつ)に乗り、皆席で友達とトランプしたりお喋りしたり結構ワイワイしてた。
-で、何の用事か忘れちゃったけどたまたま先生に聞きたい事があって、質問とかしてたんだ。
質問が終わって自分の席に戻ろうとしたら、先生が
「・・・私達が林間学校に行く所はね、昔事件があったみたいよ」
とか言い出した。
いきなりでビビッたけど、私は結構オカルト話とかに興味あったから先生に続きをねだって聞いてみた。
なんでも、私達の泊まる所は普通に色んな人が泊まれる民宿?みたいな所で、昔男女のカップルが泊まりにきた。
でもそのカップルは自分達の両親に結婚を反対されていて、駆け落ちしてその民宿にきた。
二人は
「どうせ結婚できないんなら・・・」
とか思い、208号室で薬を大量に飲んで自殺。
苦しみながら死んだらしく、夜になると爪で壁を引っかく音やうめき声が聞こえるらしい。
先生は
「ま、冗談かもしれないけどね~」
って笑ってたけど、話がリアルすぎるし正直帰りたくなった・・・(ちなみに「その話、誰から聞いたんですか?」って聞いても教えてくれなかった)
「その話が本当だったらどうしよう・・・」
という不安を抱えながらも、その民宿に着いた。
その民宿は大分駅から離れた山奥みたいな所にあって、一応目の前には道路があったんだけど、一台の車も走っていないし、人もいない、外に電灯もない様な所だった。
一応その付近は源泉地らしく、近くに硫黄の濁った池があった。
さっきの話が頭の中でループしちゃって、全然楽しめる感じじゃなかったけど、「楽しまなきゃ損!」だと思い無理に元気出してた。
ちなみに私が泊まった部屋は一番奥の角部屋の211号室だった。(一部屋四人で泊まる)
「話の部屋は確か208号室だったよね・・・」
と思い、友達と一緒に中を探検!
・・・・・ない。
208号室がない。
いや、208号室だけがない。
207・209・210の様に部屋番号が飛んでる。
この時点で軽く友達とパニックw
とりあえず早く外に行きたかったから急いで荷物を部屋に置いた。
そしたら同じ部屋の子が
「何か私達の部屋だけ掛け軸みたいなやつない?」
と聞いてきた。
確かに他の部屋にはなかったはず。
この時ふと
「いわくつきの部屋ってこうゆうやつの裏にお札みたいの張ってあるよね~」
って思い、ドキドキしながらめくると・・・
・・・ありました、お札みたいなやつがw
古ぼけて何て書いてあるのかわからなくなってるしw
他にもクローゼットみたいなやつの上に屋根裏部屋みたいのがあったり(他の部屋にはない)
その時部屋の皆が
「もしかして、この部屋が208号室なんじゃないか?」
って思っていたっぽいです。
急いで先生の元に行き
「私達の部屋が変で(ry」
って訴えたけど、
「あれは冗談だから大丈夫よ☆」
とか馬鹿な事言ってたからもうしょうがないと思い部屋に戻った。
あとこの日はこの後外に行く予定だったから、なんとか大丈夫だった。
夜。今日はキャンプファイヤーがあった。
皆で歌やらダンスやらで楽しくて、例の話なんて忘れていた。
でも最中に一人の子が泣き出した。
泣き出した子はいわゆる、見える子だった。
私「どうしたの?大丈夫?」
その子「・・・そこの木!」
私「え?木がどうかした?」
その子「いるの!木の影に隠れてこっちを見てる女の子が!白いワンピース着て笑ってるの!最初からここへ来た時嫌だと思ってて泊まりたくなかった!こんな事になるなら休めばよかった・・・うわぁ~!」
その子とにかく錯乱して泣き崩れてたから医務室に運んだけど、その後皆青ざめてたよ・・・
キャンプファイヤーも終わり、後は寝るだけになった。
最初は
「夜絶対何か起こるよ~」
って同室の子達は怖がってたけど、疲れもあったからか皆割と早く眠れたみたいだった。(怖いことといっても途中一番端で寝てた子が誰もいない壁側から息吹きかけられたみたいで「今耳に息吹きかけられた!」ってくらいしかなかった。)
一泊二日の二日目の朝。
「怖い事もあったけど今日で終わりか~」
なんてほのぼのしていたら、何やら廊下が騒がしい。
特に騒いでる子(男子二名)に騒いでる理由を尋ねてみた。
男子A「昨日の夜、トイレに行きたくなって目が覚めたんだ。男子Bもトイレ行くっていうから、僕が先に入ってBには前で待っててもらったんだ」
男子B「それで俺、Aのトイレ待ってたんだよ。そんで暇だからドアの方見てたらさ、ヒタ・ヒタって音するんだよね。気味悪いけどジーッと見てたらだんだん音の主が近づいてきて、ドアの隙間からソッと見たら、白い着物着た髪の長い女が廊下歩いてるんだよ!深夜に、しかも浴衣ならまだしも白い着物って・・・。目が合ったらどうなってたか・・・」
二人は嘘つくような子じゃなかったし、本当に顔が青ざめてたから聞いてるこっちもゾッとした。
自分は怖い目にあってはいないけど、やっぱりこの民宿は来るんじゃなかったと思った。
私達が六年になり、五年生の子達に
「林間学校の時はあそこは気をつけたほうがいいよ」
って言ったけど、多分あの民宿に泊まったのは後にも先にも私達の学年だけっぽいです。
何故だ・・・orz