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Aちゃんから貰った人形

2019/01/18

めちゃくちゃ仲の良い
AちゃんとBちゃんという2人の女の子がいた。
2人とも幼くてよく人形遊びをしていた。
そんな2人に別れの日が来た。
Aちゃんが家族と引っ越してしまう事になった。
別れの日に2人は泣きながら別れを惜しんだ。
そして、いつも遊んでいた
それぞれの人形を交換し、また会う約束をして別れた。
でも、その引越し先に行く最中に交通事故で家族全員死んでしまった。
その話を聞いたBちゃんは凄く悲しんだ。
その事故が起きて1年くらい経った頃に
Bちゃんがたまたま読んだ本に
死人を生き返らせる方法が書いてあった。
それは生き返らせたい人間の
名前を書いた御札を作った泥人形に入れて
お呪いをかけると数日後に生き返る
(なんか、ぬ~べ~にあったゴーレムの作り方と似てたと思う)
という者だった。
BちゃんはなんでもいいからAちゃんと
もう一度会いたくてその方法を実行した。
それから、数日してから、用事があって
夜に親が家を留守になる事になった。
家にはBちゃんだけが残った。
そして、もう夜も遅くなった頃に玄関を叩く音が聞こえた。
夜も遅くて、Bちゃんも最初は恐がってたんだけど、
玄関の向こう側から
「Bちゃ~ん、遊ぼうよう。」
って声が聞こえて来た。
その声は明らかにAちゃんの声だった。
本当にAちゃんが生き返ったと思ったBちゃんは
急いで玄関を開けようとした。
その時、「開けちゃだめ!」って声が後ろから聞こえて来た。
それはAちゃんの声だった。
その声にびっくりして後ろを振り向くと
自分の部屋に置いているはずのAちゃんから貰った人形があった。
それを見た瞬間、玄関の向こうにある物が
Aちゃんじゃ無いような気がしたBちゃんは急に恐くなった。
Bちゃんは人形を持って自分の部屋に逃げた。
自分の部屋のすみっこでビビリながらも守ってもらうように
人形を大事に持っていた。
その間、ずっと玄関を叩く音が聞こえてくる。
その内に疲れてしまったBちゃんは眠ってしまった。
しばらくすると帰って来た母親に起こされた。
母親が玄関がおかしいといい、
Bちゃんは恐がりながら母親と玄関にいった。
そこは一面、泥だらけになっていた。
Bちゃんは恐くて泣き始めたんだけど、
その泥の中に人形のような物を見つけた。
それはBちゃんがAちゃんにあげたはずの人形だった。
さらにその人形にはおかしい所が2つあった。
1つは前後にしか動かないはずの人形が
まるで家を守るかのように両手を開いていた事。
もう一つはその人形は金髪だったのに、
Aちゃんと同じ黒色になっていた。

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