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寝ぼけただけ?

2018/12/21

これは僕が中学生の時に体験した出来事です。
事件のあった場所は山梨県のある湖畔で、
当時僕達は林間合宿で
コテージのようなプレハブのような所に泊まりに来ていました。
そこはあまり公にはされてはいませんが
入水自殺が結構多い場所でして、
当時(今もですがw)怖いものが好きだった僕達は
密かに夜、何かが起こるんじゃないかと楽しみにしていました。
食事や、キャンプファイヤーなんかも終わって、
それぞれ自分たちの班のコテージに戻って
ごろごろ話をしていた時に、
僕の友人が冗談で
「最後に寝た奴は湖に連れて行かれる」
とかそんなことを言いました。
みんな笑って
「じゃあ●●だな~」
とか
「えー××だよ!!」
とか言っていたような気がします。
そうこうして喋り疲れて、
段々とみんな寝ていきました。
僕はよく隣の奴と
「△△、もう寝た?」
とかそんな事言っていたような気がします。
そうこうする内に眠くなって、僕も寝ました。
最後まで誰が起きていたのかは、
よく覚えていません。
その夜、夢を見ました。
僕は気が付けば猫になっていたのです。
それも「人間」である僕が
「猫」になったという事を自覚している
訳ではなく、
「猫」でいるのが当然のような気持ちでした。
夢の中で僕は(詳細はあまり覚えていませんが)
ネズミを追っかけていました。
心身共に(夢で心身共にと言うのも可笑しいですが)
猫になりきった僕は、
目の前のネズミを追いかけずにはいられず、
ひたすらネズミを追っかけていました。
夢の中ですが、
とても興奮して追いかけていたような気がします。
夢の中でネズミを追いかけている最中に
僕は突然起こされました。
寝ぼけて回りを見まわすと、
コテージ内の殆どみんな(たしか5~6人)が
心配そうな目で僕を見ていました。
僕の横には隣で寝ていた△△が、
僕をつかんで離さないというような姿勢になっていました。
なんでみんなそんな僕を見ているのだろう、
と気になりました。
ですが、自分の手を見てびっくりしました。
自分の手の爪が剥がれそうな位擦り減って血まみれになり、
壁には自分の手の爪が引っ掻いたであろう爪あとが
びっしり出来ていました。
その晩は先生に寝ぼけたと言うことで治療をしてもらい、
以降何も起こりませんでした。
ですが、後日気が付いたのですが、
自分が引っ掻いていた壁の向こう側は、
湖へと続く道になっていたのです。
これが幽霊の仕業か単なる寝ボケかは判断しかねますが、
仮に寝ぼけたとして、
自分の手が血まみれになる位寝ぼけるなんてこと、
あるのでしょうか?
どちらにしろ、不思議な体験でした。

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