母の白い顔
2020/09/11
小学生の頃、夜ふと目覚め、
隣(1メートル位先)に寝ている母親の
頭部のあたりにぼんやりと視線を向けた。
真っ暗闇の中に慣れない視界のせいであろう、
次の瞬間、母の頭部が向こう側を向いているのか
それともこっちを向いているのか、
わからない事に気づいた。
異様な緊張を覚えつつ、
その真実を確かめたい衝動にかられた私は
母の頭部の在るであろう暗闇の1部をじっと凝視した。
だんだんと、暗闇に目が慣れてきた・・・・
と、次の瞬間だった。
向こうを向いていた母の白い顔が、
物凄い勢いで、ギュルン!!とこっちを向いたのだ。
!!!!!!・・・・
恐怖を感じ、慌てて布団を被り、
そしてそのまま真実を確認することなく朝を迎えた。
幻覚だろうが、恐ろしかった。
ちなみに今現在視力の悪い私は、
たまに裸眼で夜道を歩くことなどがあると、
同じ原理で、ややはるか前方に確認できる人物が
こっちにむかって歩いてくるのか
向こうにむかって歩いているのか
わからない!という状態になる。
それも妙に恐い。