小学校の頃についた嘘
2019/04/16
今から十数年前の話。
俺は小学校二年生で、
超いたずら好きの悪がきだった。
で、俺は新しい、いたずらをと考え、
軽い気持ちで言ったのだ。
トイレに口裂け女みたいな、
女の人がいたと。
その時は皆
「えっーー」
ってくらい。
だが、次の休み時間には
女子がトイレが怖くていけないと騒ぎ出した。
給食時間には、
トイレにいけないと泣き出す女の子が出てきた。
帰りの頃には、
「ギャー女の人がいた!!」
と騒ぐ男子まで出てきた。
帰りの会の時間には
先生の引率付きでトイレに行き
先生が
「そんな者はいません!!」
とヒステリックに叫んでいた。
次の日、もう半分忘れかけていたのに、
話は学年を超え学校中に広まっていた。
なんと学校にパトカーまで来ていた。
トイレは先生の引率が
学校中で行われるようになった。
その日の午後、緊急の全校集会が開かれ、
校長が、変なうわさがあるが、
それは髪の長い先生が
たまたま職員用のトイレを使わずに
小学生用のトイレを使ったのでとの、
わかるようなわからないような説明があった。
その全校集会を契機に
次第にその話は聞かなくなった。
そしてつい最近の話、
小学生の頃から付き合っている友達と飲む機会があった。
なぜかその話を思い出し、
みんなゴメンと酒の肴にするつもりで
当時のことを白状した。
みんなは
「えっ!?、口裂け女?なんの話?」
とわからない様子。
俺は、わざわざ詳細に説明するのは
恥ずかしかったが、説明した。
友人たちは一様に
「それ違うんじゃね」
と否定した。
わけがわからなくなり、
俺は友人たちに当時何があったのか聞いた。
友人たちが言うには、
当時皆が恐れたのはトイレの大に入ると
ドアをノックされる。
トントンと。
無視していると
どこからかじっとりとした視線を感じる。
ふと上をみると
トイレのドアの上から髪の長い女が覗いているのに
恐怖していたらしいのだ。
パトカーが来たのは、
その女に首を絞められた女子生徒が気絶したから
事情徴収したのだと。