人形の呪い
2019/04/07
幼い頃、実家の改築で
お祖母さん家に半年くらい住んでた
お祖母さん家には日本人形やこけしなど、
古い置物が沢山あった
初めは怖くて近づかなかったけど、
いつの間にかその人形達と遊ぶようになった
そんなある日、一体の人形のズラを取り、
頭に×って悪戯書きをした。
そして忘れた。
その数日後、自転車に乗ってて
溝に自転車ごとダイブした俺
頭に大きく×形のハゲが出来た
小学の頃の髪形は坊ちゃん刈りだったから
ハゲの存在を忘れてた
中学になったら校則で坊主って決まってたので
坊主にしたら×形のハゲが出てきた.....
それが原因で
バツハゲ→ペケハゲ→ペゲ
ってあだ名がついた
中三になった頃、
お祖母さんが我が家に引っ越しする事になり、
お祖母さんの家の片付けなど手伝いに行った
俺は人形の処分を頼まれて
人形をダンボール箱に放り込んでいた
あの人形に手を掛けた時人形のズラが落ち、
悪戯書きが姿を現した
俺は昔の出来事を思い出しガクブルした
悪戯書きを消し、
乱暴に放り込んだ人形達をもう一度出し、
丁寧に箱詰めした
悪戯書きは完全には消えなかったけど、
人形に心から謝った
俺は親に人形の処分を止めるよう頼んだが、
数が多く置き場所に困るとの事で
神社にて供養してもらう事にした
あの人形は俺の部屋に飾った
高校に入ると、
髪を再び伸ばし×ハゲも目立たなくなり、
ペゲってあだ名も過去となった
大学は親元を離れ独り暮らしで、
休みはバイトなどで実家にはほとんど帰らなかった
就職も決まり、
久しぶりに実家に帰ると俺は愕然とした
あの人形を親が処分していた
不気味だったかららしい
しかしそれといった被害も無いし、
今さら坊主になる事も無いだろうと思い
気にしない事にした
実際何も起こること無く平和過ごした
しかし悲劇は突然とやって来る
就職先の同期に中学の同級生がいた
そいつにペゲって呼ばれた
みんなに広まった
あの人形の呪いかは定かでは無いが
俺は再びペゲって呼ばれるようになった