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死期が見える

2018/12/21

俺の高校時代の友人の弟(当時小学4年生)は、
背後霊が見えると言っていた。
弟が見えるようになったきっかけは、
教室にいる時に稲光が「ピカッ」と光った時かららしい。
そういう時はみんな窓の外を見るものだが、
弟は教室内を見ていたのだった。
そして、2度目の稲光が光った瞬間、
友人達の頭上に白い煙のようなものが見えたそうだ。
なんでも弟いわく
「病気の人や、まもなく死ぬ人は煙が薄いか、無い。」
との事。
彼のおばあちゃんが亡くなる1年前に、
笑顔で接するおばあちゃんに突然涙目で
「死んじゃイヤだ」
と言ったのは友人(彼の兄)の記憶にも強く残ってるらしい。
弟が背後霊を見るときは、相手に背中を向け、
振り向く事で見えると言う。
奇妙な格好だが、
「振り向かないと見えない」
らしい。
友人達は面白がり、こぞって見てもらっていたが、
「きれいな服を着てる人」

「着物を織っている人」
など背後の霊を教えてくれるが、最後に
「A兄ちゃんは46年後」
とか
「B兄ちゃんは58年後」
とか言う。
「何の事?」
と聞いても笑って教えてくれない。
どうやら「死期の予告」らしい。
俺は、それが怖くって遂に見てもらえなかった。
その他にも家族の危険を察知した事や、
弟が「見える」ようになってから起こるようになった
「ラップ現象(弟いわく見える人の所には霊が訪れやすいとの事)」
等の話もたくさんある。
なぜ彼が背後霊や死期を見れるのかはわからないが、
いたって自然に受け入れていたのが
今になるとちょっと怖いかも。
今、彼は24歳。
悟りでも開いているのかなぁ。

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