ネット上に存在する不思議で怖い話を
読みやすく編集・修正してまとめました

本文の文字サイズ

バス停の前にいた女性

2018/12/04

Kは、仕事の都合上、
いつも深夜に帰宅していた。
ある日、自宅の近くまで来たところで、
バス停にぽつんと座っている女性を見つけた。
一度は通り過ぎたのだけど、
始発のバスが通るまでかなりの時間がある。
気になって引き返すと、
バス停の前に車を停めて声をかけた。
話を聞くと、友達に置いて行かれて、
途方に暮れているとの事。
朝まで家には帰れないと言うので、
男の性というか、下心もあって
じゃぁ朝まで付き合おうか?と、車に乗せる事にした。
女性は、無口な方だったが、
年齢は20代前半ぐらいで結構可愛いし、
うつむき加減の表情にKは欲情してしまった。
人の来ない場所を見つけ、車を停めると、
さりげなく体に触れる。
特に抵抗する様子もなく、
結局は車の中で朝まで抱く事になる。
それからというもの、
週に1度ほどのペースで同じ時間帯に同じ場所にその女性はいた。
Kには彼女がいたが、
帰宅が遅い事もあって、デートは滅多に出来ない。
この女性はKにとって、非常に都合が良かった。
見かけるたびに車に乗せては、朝まで過ごした。
何度も会ってるにも関わらず、連絡先も教えていないし、
お互いの素性は簡単な部分しか分かっていない。
時間的に彼女に浮気がばれる可能性も低い。
そうやってるうちに何ヶ月かが過ぎた。
ある日、飲んだ席で友人にこの事を話すと、
「それは都合がいいな」
と言う話になり
友人も一度やってみたいとの話になった。
そして、友人はKの車を借りて、
予定通りにバス停にいる女性を乗せる。
女性は、余計な事は言わなかったが、
車について聞いてきた。
誰の車か、その人はどんな人か、
もちろんKの車だから、車の持ち主の話題はKの事だ。
そして、その時、
Kに彼女がいる事を話してしまう。
女性は、その事には何も関心を示さなかったし、
結局はKの言ったとおり、簡単に車の中で抱かせてくれた。
Kは何となく女性を物として扱ってしまったような罪悪感から、
顔を合わせるのが気まずくて、帰宅のルートを変えるようになる。
それから1ヶ月ほどしてから、異変に気が付く。
過去に彼女と撮った写真の全てに、
あの女性が写っているのだ。
気持ち悪いが、関わらない事以外に方法が思いつかない。
それから、しばらくしてから、
友人の車が修理の為に使えないとの事で、
Kが車を貸す事になった。
かつて、同じ女性を抱いた友人だ。
Kは深く考えずに貸したのだが、
友人は過去の出来事を思い出し、
かつて女性を乗せたバス停を通ってみた。
前に会った時と同じように、
そこに座っているし、声をかけると素直に車に乗ってきた。
そして、以前と同じように女性を抱いた後、
立ち小便をしてる間に女性はいなくなっていた。
さびれた場所だったが、夜も明けようとしていたし、
もしかしたらここら辺に住んでいるのかもしれないと思い、
特に気にする事もなく帰宅し、Kに車を返した。
それからしばらくの間、
Kは仕事の都合で急遽長期出張となる。
出張から戻り、久しぶりに彼女とドライブしていると、
走行中にトランクの閉め忘れ警告ランプが点灯する。
車を停め、トランクを確かめると…
トランクの天井部分一面に、
「会いに来て。会いに来て。会いに来て。会いに来て。会いに来て。会いに来て。……」
赤い文字で埋まっていた。
Kは、すぐに車を売却し、引っ越しをする事にした…。
その一件以来、友人も何度か例のバス停を通ったが、
あの女性を見た事はないらしい。

にほんブログ村 2ちゃんねるブログ 2ちゃんねる(オカルト・怖い話)へ

よろしければ応援お願いシマス

人気の投稿

人気のカテゴリ

RSS