小さな鳥居と社
2018/09/16
大学の友達の話
俺の友達のT君は自らすすんで怖い話をするわけじゃないんだけど、たまに学校等で数人で怖話で盛り上がっちゃう時に体験談を語ってくれる。
そのひとつに、T君が長期休みに帰郷する際(大学は首都圏で地元は北海道)同郷の友達と一緒に帰ったらしい。
羽田空港を飛び立ち、道内の空港(名前忘れたw)に到着し、電車を乗り継いで実家の村に近づいたとき二人で窓の外を見てたらしいんだけど、周りは田んぼばかりのところに小さな鳥居と小さな社?があって
「こんなのあったっけ?」
ってな感じで二人とも窓から見えなくなるまでずっと見てたらしいんだ。
んで、電車を降りて歩き出したときTは友達の様子がおかしいことに気づいて声をかけたけど変事はない。
友達はだんだん息遣いが荒く、顔が赤くなりだした。
Tは途中まで車で迎えに来てもらってたらしく、その友達の家まで送っていってあげたらいい。
数日後、T君は連絡してみたが友達は出ない。
ひどい風邪でも引いたのかな?と思ってたら、近所の人が
「××さんの息子さんがキツネに憑かれて今除霊?をやっているらしい」
という話を親から聞いた。
その翌日くらいに除霊師(村のばぁちゃん)がT君の家にやってきて
「○駅~×駅の間にある稲荷さんにいかなかったか?」
と聴かれ、
「行ってはないがそれらしき神社は電車の窓から見てた」
と答えたら
「やっぱりか。あそこのお稲荷さんは、よく人に憑くからな。お前も気をつけろよ!」
といわれたらしい。
その後の話、とりつかれた友達はずっと奇声を上げ目が人の顔じゃないくらい釣りあがり尋常じゃないくらい高く飛びはねて、近づく家族にさえも噛み付くほどだったらしい。
今はもうお祓いしてもらい、なんともないがそのときの記憶がまったくないらしい。